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2024年度からの国際最低課税(グローバルミニマム課税)の適用に向けたベトナムの動向

2023/11/17

 2023年11月8日に税務総局は、税源浸食および利益移転を防止するための租税条約関連措置に従い、国際最低課税(グロバールミニマム課税)を適用することに関する決議案を国会に提出した。この決議案により、直前4年間のうち、少なくとも2年間において、最終親会社の連結財務諸表における収益が7億5,000万ユーロ以上の多国籍企業に対し、世界共通の最低法人税率15%が適用される予定である。
 スイス、イギリス、韓国、日本、シンガポール、インドネシア、オーストラリア等の国も2024年度からグローバルミニマム課税を正式に適用することをプレスリリースで発表した。

 ベトナムがグローバルミニマム課税を適用しない場合でも、本制度を導入する他国に対し、実効税率が最低税率15%よりも低いベトナムの企業または外国のベトナムグループ会社(該当ある場合)は、税金の追徴を認める必要がある。なおベトナムにおいても、国内の権利及び利益の保護のため、2024年1月1日から発効し、2024年度から適用される計画で決議が進む予定である。

 また近い将来、税務総局は企業に対し、以下の通り具体的な情報の提供を求めることができる。
-ビジネスモデル及び所有構成の情報
-適用中の会計基準の情報
-グローバルミニマム課税の適用影響を推定するために必要な、収益、未払税金、有形資産金額、給与等の情報

 企業はタイムリーに情報を提供することで、企業の権利や利益の保護、また税金申告・納税の誤りの回避に繋がるため、税務総局との連携を適切に図るべきである。現在、実際税率の決定に関する詳細なガイダンスは正式に発効されていない。今後正式な法的文書が発効された場合は、随時情報共有させて頂く予定である。