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【税務】2024年上半期における税務調査の概要と傾向
2024/07/18
2024年の上半期において、税務調査では外国企業が指摘を受けやすい分野に対する専門的な調査・検査が積極的に行われ、具体的には関連者取引、資本譲渡、電子商取引、デジタルプラットフォーム上でのビジネス、付加価値税の還付、電子インボイスの不正使用等が含まれる。上半期の税務調査のポイントを以下のように解説する。
・上半期は、29,744件の税務調査・検査が実施され、税務当局は380,146件の納税申告書を検査した。その後、27,626億ドンの追加処理が要求された。
・税務当局は、上半期の特徴として、巧妙かつ複雑な方法で税金の不正行為を実施している悪質な事例があることを認識した。例えば、生産・営業を行うのではなく、不正な利益を得るために虚偽のインボイスを販売する企業を設立した事例が挙げられる。ベトナム全域で、こうしたインボイス取引の悪質事例が発見された。
・企業等による価格操作や租税回避の問題は、ベトナムのみならず、先進国を含む多くの国で発生しており、ベトナム税務総局は引き続き当該取引に該当する企業に対して専門的な調査・検査を強化する傾向にある。
・2024年下半期については、税務総局は各地域の税務局に対して、関連者取引を行う企業の違反状況ならびに対象事例の処理方法を報告するよう要求している。
以上が、上半期の税務調査の概要である。冒頭で紹介した取引だけでなく、あらゆる取引がベトナムでの税務上の観点で法令遵守がなされているかどうか、今一度確認いただくことを推奨する。
参考文献:
税務総局Website