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【労務】改正社会保険法の追加変更に係るご案内

2024/07/25

2024年7月4日に配信した2024年社会保険法に関するニュースに引き続き、今回は改正法に係る社会保険加入者と社会保険料の支払いの基礎となる給与について、注目すべき変更点を案内する。

1. 社会保険の加入対象者
改正法では、社会保険の加入対象者が拡大され、フレックスタイム制の労働者(以下「パートタイム労働者」)が対象者に含まれるようになった。2025年7月1日以降、以下の条件を満たすパートタイム労働者は社会保険の加入対象となる。

・1カ月以上の有期労働契約または無期労働契約によりパートタイムで働いている
・月給が社会保険料算定基準の下限と同等かそれ以上である

パートタイム労働者を雇用する企業は、2025年7月1日から新たに社会保険加入者となる従業員の登録手続きを行う必要がある。

2. 社会保険料支払いの基礎となる給与
現行の2014年社会保険法によると、「社会保険料支払いの基礎となる給与」には以下が含まれる。
(i) 基本給与
(ii) 給与手当
(iii) 労働法の規定によるその他の追加支給

特に、以下の手当・追加支給については社会保険料の計算時に含めなければならない。

・労働条件や仕事の複雑さ、生活環境などを考慮して支給する給与手当であり、労働契約で合意した基本給与に含まれていない手当
・労働契約上の給与に加えて定期的に支給される一定額の追加支給

一方で、以下の手当・追加支給は社会保険の対象とはならない

・労働者作業プロセスや職務遂行結果に伴う給与手当
・労働者の職務遂行結果に基づき、労働契約上の給与に加えて定期的または不定期に支払われる不定額の追加支給

2024年社会保険法では、「社会保険料支払いの基礎となる給与」には以下が含まれる。
(i) 基本給与
(ii) 給与手当
(iii) 各給与期間に定期的かつ安定的に支払われることが合意されたその他の追加支給額

2024年社会保険法は2025年7月1日から施行される。改正に備え、社内規定や労働契約書などを改めてご確認いただき、必要に応じて更新する必要がある。

 

参考文献:2024年社会保険法