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外国人への労働許可証発行に関する政令 70/2023/ND-CPについて

2023/09/21

 2023年9月18日、政府は外国人労働者に関する政令第152/2020/ND-CP(以下「政令152」)を修正・補足する政令70/2023/ND-CPを公布・施行した(以下「政令70」)。以下は、変更点の概要である。

1. 専門家、管理者、技術者の採用条件の修正
 政令70では、専門家・技術者の外国人労働者は「教育を受けた専門分野での実務経験」がなければならないという要件の一部が削除され、「ベトナムで働く予定の職位に適合した実務経験」と修正した。したがって、これまで多くの外国企業を悩ませていた大学の卒業専攻と職務内容の一致は不要になった。
 また、管理者とみなされる以下2つのケースを規定している。
①企業の支店、駐在員事務所、または営業所の代表者
②機関、組織、または企業のうち少なくとも1つを直接運営し、それらの代表者から直接指示・管理を受ける人。例えば、工場長、技術部長などが該当すると考えられる。

 上記は弊社の見解であり、実務上は地域や管轄当局の担当官によって異なる可能性もあるため、より詳細な案内については、直接管轄当局に確認することを推奨する。

2. 労働許可証の発行、更新、免除申請・報告の手続き変更
-ステップ1:外国人労働者の採用が見込まれる職位のベトナム人労働者を募集する。2024年1月1日から適用される。
実施期限:ステップ2の実施予定日より15日前

-ステップ2:外国人労働者使用計画を確定する(このステップが免除される場合を除く)。
実施期限:外国人労働者の使用予定日より15日前(旧政令:少なくとも 30日前)

-ステップ3:労働許可証の発行、更新、免除の申請・報告を申請する。

 なお、2023年9月18日から、工業団地、輸出加工区、経済区に本社を置く企業は、省または市の労働・傷病者・社会問題局で労働許可証の発行・更新・免除の申請手続きを行う。政令70の発効日前に提出された書類は、旧令に従って処理される。既に旧令の申請書類で準備を進めていた場合は、当該申請書類が使用できるか当局に確認することを推奨する。

3. 労働許可証の発行、更新、免除における申請書類の変更
・代表者および管理者を証明する書類は、(i) 会社定款、活動規定、(ii) 設立許可書、 (iii)機関、組織、企業の決議または任命の決定書である。
・専門家・技術者の場合、実務経験の証明書類として、海外での実務経験証明書または既に発行された労働許可書を使用できる。
・外国人労働者のパスポートのコピーは、公証済コピー版または会社印が押印されたコピー版を使用できる。

4. 労働許可証を一度更新後に同じ職位で申請する場合の規定の補足
 専門家・技術者の外国人労働者が一度労働許可証を更新し、引き続き同じ職位で働く場合は、「特例ケース」としての申請が適用される。この場合、申請書類のうち無犯罪証明書と専門家・技術者の証明書類が免除される。

5. 労働許可証免除に関する変更
 ①営業許可書がある外国弁護士、および②ベトナム居住かつベトナム人と結婚した外国人に関しては、外国人労働者の使用計画確定の申請手続きが不要になった。
 また、上記②の場合、これまでは労働許可証の免除報告を実施していたが、政令70では労働許可証の免除申請を実施する。

6.社名を変更するが税コードを変更しない場合は、労働許可証を再発行する必要がある。

7. 労働許可証申請時のフォームの変更
・外国人労働者の使用計画/変更計画の説明書(No.01、02):政令70のフォームを使用する。
・労働許可証の発行・更新・免除の申請書(No.11):政令152のフォームを使用し、給与項目20は「20.平均給与/月:…百万ドン」に変更する。
・外国人労働者使用状況の報告書(No.07):政令70のフォームを使用する。

 上記は政令70の主な変更点に関する概要と弊社の見解である。政令70は施行されたばかりで、まだ実務件数も少ないことから、実際に申請手続きを行う際には、具体的な案内を受けるために当局に確認することを推奨する。

参考法令
・政令 152/2020/ND-CP
・政令70/2023/ND-CP