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【税務】ベトナムにおけるグローバルミニマム課税
2023/12/21
ベトナム国会は2023年11月29日付で世界的な税源浸食を防ぐための規制に基づく追加法人税の適用に関する国会決議No. 107/2023/QH15を採択した。本決議は2024年1月1日より発効し、2024会計年度より適用される。
本決議ではグローバルミニマム課税にかかる国際合意に基づき、ベトナムにおいて追加法人税を納付すべき対象や税金計算式や申告・納税期限が規定されている。追加法人税の納付対象は、各対象会計年度の直近の4会計年度のうち2以上の年度の最終親会社の連結財務諸表における年間総収入金額が7.5億ユーロ相当以上の多国籍企業に属する企業、組織、事業所などが含まれる。しかし政府機関、国際機関、非営利団体、年金基金、最終親会社である投資基金および同不動産投資法人、ならびにこれらの組織が資産価値の85%以上を直接または間接的に所有している組織は、追加法人税の対象外となる。
納付すべきな追加法人税は本決議第 4 条に基づき、下記の通り計算される。
上記の有形資産価値控除額とは、多国籍企業に属する組織の年間平均有形資産合計額の5%、人件費控除額とは、多国籍企業に属する組織の総人件費の5%である。
ただし、2024 年度については有形資産価値控除額は年間平均有形資産合計額の7.8%、人件費控除額については総人件費の9.8%を控除でき、以降2032年まで段階的に引き下げられる。最終的に2033年度以降はどちらも控除は5%となる。
追加法人税の納付期限は会計年度が終了後12 か月以内である。
参考文献:2023年11月29日付国会決議No.107/2023/QH15