2014年11月号

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項 目

1. 法人所得税

親会社負担給与に係るベトナム個人所得税を現地法人が支払った場合の法人税上の損金性について

2014年11月13日付で、Binh Duong省の税局は個人所得税の立替金のガイダンスに関するオフィシャルレター第12788/CT-TT&HT号を発行した。

企業内異動としてベトナムで勤務する外国人に本社から支払われる給与について、ベトナム個人所得税額をベトナム企業が負担した場合、当該個人所得税額は、ベトナム企業で損金算入することは認められない。

低品質の商品の損金算入について

2014年10月30日付で、Long An省の税務局は低品質の商品に対する損金算入のガイダンスに関するオフィシャルレター第357/CT-TTHT号を発行した。

企業が製造した低品質の商品(製造プロセス障害によるもの又は従業員の失敗によるもの)は、現行法人税の損金算入項目に該当しないため、損金算入を認められない。

使用不能在庫原材料の損金算入について

2014年11月6日付で、Binh Duong省の税務局は法人税の損金算入のガイダンスに関するオフィシャルレター第12352/CT-TT&HT号を発行した。

商品コードを変更したため、使用不能な原材料がある場合、当該原材料の簿価は損金算入できない。

2. 個人所得税

個人所得税の還付・確定申告時の控除に関する証憑に係るオフィシャルレター第4759/TCT-TNCN 号

2014年10月28日付で、税務総局は個人所得税の控除に関する証憑の処理ガイダンスに係るオフィシャルレター第4759/TCT-TNCN号を発行した。

税額控除のための証憑の原本を紛失した場合、納付者は税務局にそのコピーを提出することが出来る。

3. 労働

ベトナムの2015年地域別最低貸金について

2014年11月11日付けで、ベトナム政府は地域別最低賃金に関する政令 No. 103/2014/ND-CP号を発行した。

当政令によると、2015年1月1日より地域別最低賃金は以下のように増額される。

地域 2015年最低賃金月額
地域 I 3,100,000 VND (40万ベトナムドン増額)
地域 II 2,750,000 VND (35万ベトナムドン増額)
地域 III 2,400,000 VND (30万ベトナムドン増額)
地域IV 2,150,000 VND (25万ベトナムドン増額)

地域区分は添付付録に記載している。

本政令は政令No.182/2013/ND-CP号に代わり2015年1月1日より有効となる。

旧正月、祝日及び有給取得日を含む休日の夜間勤務に掛る残業代の計算方法

2014年11月5日付労働傷病兵社会福祉局発行オフィシャルレターOfficial Letter 4163/LĐTBXH-LĐTL号により、旧正月、祝日及び有給休暇取得日を含む休日の夜間に働く労働者の残業代の計算方法が下記の通り変更される。

300%A + 30% A + 20% x (300%A) = 390%A

300%:祝日または有給休暇日の時間外勤務に対する算出レート

30%:深夜労働に対する算出レート

20%:深夜の時間外勤務に対する算出レート

A:対象労働者の基本給の時間割額

上記について労働傷病兵社会福祉局が今後詳細なガイダンスを発行した場合には、改めて当ニュースレターで紹介する。

4. その他

輸出加工企業がベトナム国内市場で自動車処分する場合の税務上の取扱いについて

2014年10月14日付税務総局発行オフィシャルレターOfficial Letter 4482/TCT-CSによると、輸出加工企業が自動車をベトナム国内に売却あるいは廃棄する場合の税務上の取り扱いについては、以下の通り規定されている。

  • 輸入手続き及び輸入税納税義務を履行済みの自動車及びベトナム国内企業から通関手続きを経ず、かつ税務(付加価値税等)義務を履行して購入した自動車の場合、通関手続きが不要となる。
  • 輸入税を納付していない輸入自動車を輸出加工企業がベトナム国内に売却または廃棄する場合、通関手続きを行い、遡って輸入税を納付しなければならない。