2015年7月号

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項 目

1. 税務全般について

2015年6月15日付で財務省は、個人所得税(政府の2014年11月26日付の税法第71/2014/QH13号及び2015年2月12日付の議定第12/2015/ND-CP号におけて規定された)に関する修正・補足の通達Circular 92/2015/TT-BTC号を発行した。

本通達は2015年7月30日より有効になり、2015年以降個人所得税の課税期間に適用される。

本通達の主な留意点は以下の通りである。

新規定 旧規定
I. 
個人所得税の課税対象外手当に関する規定の追加。
個人所得税の課税対象外となる手当は下記の通りである。
1. 
一時引越手当
外国へ長期駐在していたベトナム人のベトナムへの一時引越手当 ガイダンスなし。
2. 
労働者の任意保険金(掛捨保険の場合)が課税対象外となる規定の追加
雇用者が労働者に任意保険金を支払う場合(ベトナム法律に規定される非事業会社が保険に加入する場合も含む)、当該保険金は個人所得税の課税対象外となる。(任意保険は介護保険、死亡保険などを含む) ガイダンスなし。
3. 
通勤手当が課税対象外となる規定の追加
通勤手当が個人所得税の課税対象外となる。

2つの場合に分けて規定される。

  • 集団に対する通勤手当が課税対象外となる。
  • 個人的な通勤手当は課税対象になる。
4. 
労働者もしくは労働者の家族の結婚祝金及び弔慰金について
労働者もしくは労働者の家族の結婚祝金及び弔慰金に対する見舞金等、福利厚生にかかる費用は課税対象外となる。 ガイダンスなし。
5. 
民間企業、一名有限会社の利益からの収入について
民間企業、一名有限会社の利益からの収入が課税対象外となる。 一名(個人)有限会社に出資よる利益が課税対象となる。
II. 
外貨建の課税所得に関し、下記2つのケースを定める規定の追加
個人所得発生時、外貨の課税所得は、納税者の口座開設銀行のTTBレートを用いてベトナムドン換算しなければいけないベトナムにて銀行口座未開設の納税者に、個人所得が発生した際、ベトナム外国貿易商業銀行のTTBレートを用いてベトナムドン換算しなければいけない。 発生時点での銀行の平均レートを用いてベトナムドン換算しなければならない。
III. 
雇用者が労働者に支払う積立保険金について

雇用者が労働者に終身保険金(任意年金保険を含まない)、その他の積立保険金を支払う場合、満期までベトナム法律に規定され設立・事業を行う企業の保険に加入していれば、保険会社には2013年7月1日から当該保険金の10%税金を控除する責任がある。また、積立保険金を分割して支払う場合、雇用者が当該保険金の10%で税金を毎回控除する責任がある。

ベトナム法律に規定され設立・事業を行っていない企業の保険に加入する場合、雇用者が該当保険金の10%で税金を控除する責任がある。

毎回支払う積立保険金に対するガイダンスなし。

雇用者が労働者に海外保険会社からの保険金を支払う場合のガイダンスがなし。

IV. 
個人所得税の管理に関するその他の修正・補足
1. 
税務確定申告の委託について
外国人がベトナムでの契約作業を終了したが、帰国する前に税務局に個人所得税の確定申告を提出していない場合、規定により手続きを他人に委託できる。 外国人である駐在員がベトナムでの契約作業を終了する場合、帰国する前に税務局に個人所得税の確定申告を行わなければならない。
2. 
税務申告フォームの修正・補足

通達第156/2013/TT-BTC 号の申告フォームを変更する。
具体的には下記が変更となる。

  • 個人は給与を、フォーム“02”により申告する。
  • 企業又は個人事業主は給与を、フォーム“05”により申告する。
  • 納税者は申請書(減免税の申請書を含まない)にフォーム“07”を使用する。
  • 扶養者の確認ではフォーム“09”を使用する。

(詳細は通達92/2015/TT-BTC の付録又は添付フォームをご参照ください)

I. 
個人所得税の課税対象外手当に
関する規定の追加。
個人所得税の課税対象外となる手当は
下記の通りである。
1. 
一時引越手当
新規定 外国へ長期駐在していたベトナム人のベトナムへの一時引越手当
旧規定 ガイダンスなし。
2. 
労働者の任意保険金(掛捨保険の場合)
が課税対象外となる規定の追加
新規定 雇用者が労働者に任意保険金を支払う場合(ベトナム法律に規定される非事業会社が保険に加入する場合も含む)、当該保険金は個人所得税の課税対象外となる。(任意保険は介護保険、 死亡保険などを含む)
旧規定 ガイダンスなし。
3. 
通勤手当が課税対象外となる規定の追加
新規定 通勤手当が個人所得税の課税対象外となる。
旧規定

2つの場合に分けて規定される。

  • 集団に対する通勤手当が課税対象外となる。
  • 個人的な通勤手当は課税対象になる。
4. 
労働者もしくは労働者の家族の
結婚祝金及び弔慰金について
新規定 労働者もしくは労働者の家族の結婚祝金及び弔慰金に対する見舞金等、福利厚生にかかる費用は課税対象外となる。
旧規定 ガイダンスなし。
5. 
民間企業、一名有限会社の
利益からの収入について
新規定 民間企業、一名有限会社の利益からの収入が課税対象外となる。
旧規定 一名(個人)有限会社に出資よる利益が課税対象となる。
II. 
外貨建の課税所得に関し、
下記2つのケースを定める規定の追加
新規定 個人所得発生時、外貨の課税所得は、納税者の口座開設銀行のTTBレートを用いてベトナムドン換算しなければいけないベトナムにて銀行口座未開設の納税者に、個人所得が発生した際、ベトナム外国貿易商業銀行のTTBレートを用いてベトナムドン換算しなければいけない
旧規定 発生時点での銀行の平均レートを用いてベトナムドン換算しなければならない。
III. 
雇用者が労働者に支払う
積立保険金について
新規定

雇用者が労働者に終身保険金(任意年金保険を含まない)、その他の積立保険金を支払う場合、満期までベトナム法律に規定され設立・事業を行う企業の保険に加入していれば、保険会社には2013年7月1日から当該保険金の10%税金を控除する責任がある。また、積立保険金を分割して支払う場合、雇用者が当該保険金の10%で税金を毎回控除する責任がある。

ベトナム法律に規定され設立・事業を行っていない企業の保険に加入する場合、雇用者が該当保険金の10%で税金を控除する責任がある。

旧規定

毎回支払う積立保険金に対するガイダンスなし。

雇用者が労働者に海外保険会社からの保険金を支払う場合のガイダンスがなし。

IV. 
個人所得税の管理に関する
その他の修正・補足
1. 
税務確定申告の委託について
新規定 外国人がベトナムでの契約作業を終了したが、帰国する前に税務局に個人所得税の確定申告を提出していない場合、規定により手続きを他人に委託できる。
旧規定 外国人である駐在員がベトナムでの契約作業を終了する場合、帰国する前に税務局に個人所得税の確定申告を行わなければならない。
2. 
税務申告フォームの修正・補足

通達第156/2013/TT-BTC 号の申告フォームを変更する。
具体的には下記が変更となる。

  • 個人は給与を、フォーム“02”により申告する。
  • 企業又は個人事業主は給与を、フォーム“05”により申告する。
  • 納税者は申請書(減免税の申請書を含まない)にフォーム“07”を使用する。
  • 扶養者の確認ではフォーム“09”を使用する。

(詳細は通達92/2015/TT-BTC の付録又は添付フォームをご参照ください)

本通達は2015年7月30日より有効になり、2015年以降個人所得税の課税期間に適用される。

2. 労働全般について

政令05/2015/ND-CPの給与に関する詳細な実施手引通達23/2015/TT-BLDTBXHについて

2015年6月23日付で労働傷病兵社会福祉省は、政令05/2015/ND-CPの給与に関する詳細な実施手引通達 23/2015/TT-BLDTBXH号(以下「通達 23」という)を発行した。通達23における主な留意点は、2013年付労働法第93条第3項の夜間勤務に係る残業代の計算方法(時給者の場合)についてである。

(1) 平日、昼間は残業せず、夜間に残業する労働者の場合:
夜間に働く労働者の残業代 =(150%A + 30%A + 20% x 100%A)x 深夜労働時間 (h)
             = 200%A x h

(2) 平日、昼間、夜間共に残業する労働者の場合:
夜間に働く労働者の残業代 =(150%A + 30%A + 20% x 150%A)x h = 210%A x h

(3) 毎週休日、夜間に残業する労働者の場合:
夜間に働く労働者の残業代 =(200%A + 30%A + 20% x 200%A)x h = 270%A x h

(4) 旧正月、祝日及び有給休暇取得日を含む休日の夜間に働く労働者の場合:
夜間に働く労働者の残業代 =(300%A + 30%A + 20% x 300%A)x h 
             = 390%A x h

Aは通常勤務日の時給で、下記の計算式にて、対象労働者の月収(残業手当を除く)を時間割した金額で示される。

A = 月収(残業手当を除く) / 1か月の実際勤務時間(残業時間を除く)

適用上、通達23は今年8月8日より発効となるが、2015年3月1日以降有効な政令05/2015/ND-CP号の詳細手引であるため、3月1日より遡って計算し取り扱うことになる。