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項 目
VAT還付について
輸出品に対してはVAT0%が適用されるが、今回以下が追加された。
- 鉱物資源から加工されて製品となる輸出品
- 全工程を踏み生産された商品
また第1条2項によると商品を輸入した後、非関税地域又は海外へ輸出する場合、税関活動地域を通じて輸出手続きすればVAT還付される。
損金算入上限について
年金受給者向けの保険料、基金について、損金算入上限が1,000,000VNDから3,000,000VNDへ引き上げられた。
生命保険料の損金算入上限は1人当たり3,000,000VNDに規定された。(以前は規定がなかった。)
本政令は2018 年2月1日より有効になる。
2013年7月22日付政令83/2013/ND-CP号第5条2項によると、
"税務調査を経て税務局が決定通知を発行した後、会社が未申告のインボイスを発見した場合、
発見した会計年度に申告を実施することができる。"
よって税務調査、会社が未申告のインボイス(調査期間のインボイスを含む)を発見した場合、
発見した会計年度に申告、控除することが出来る。
会社は以下の場合、通達96/2015/TT-BTC号第4条2.20項に基づき、売上高に対する未払費用を損金算入として認められる。
- 顧客にサービス提供をした当期に売上高を認識したが、インボイスや支払証憑がない為、
関連費用(労務費、運送費など)を未払費用に計上し、翌年の第1四半期に支払を実施している場合、
会社は次年度にインボイスや証憑に基づき法人税申告を修正しなければならない。
現行法上、給与所得のある個人納税者の場合、給与を支給する事業者が累進課税率に沿って個人所得税を源泉徴収し納税を行う。労働契約を締結していない個人納税者で報酬額が200 万VND 以上の場合、事業者は支払毎に10%の個人所得税を源泉徴収する。複数の事業者からの所得がある個人の場合、年末に追加納付もしくは還付が発生した場合は、個人で確定申告を行う必要がある。
実務上、多くの個人納税者は、個人所得税の源泉徴収額を正確に把握しておらず、複数の事業者からの所得をまとめて確定申告を行うことも困難である。後日、過少申告等が発覚した場合は税務局から追徴課税等が課されるため、納税者は当該制度に不満を漏らすことも多い。
税務総局によると、2015年暦年で課税所得を有する個人納税者の人数は17,709,989人、その内9,376,222人が年次確定申告を行った。確定申告を行った個人納税者の50%強は、追加納付額あるいは還付額がわずかに過ぎないが、納税者は煩雑な申告を行い、また税務局もその処理を行わなければならない。また、個人として直接税務局へ個人所得税の確定申告手続を行うケースは、納税者全体の約1%程度であるが、毎年確定申告の時期には窓口が混み合い、税務局も対応に苦慮している。
これらの現状を改善すべく、確定申告の対象者を最小限に絞るべきであるという声が上がっており、財務省は確定申告の規定を下記の2 案へ改正するよう政府へ提案している。
案1:確定申告廃止
賃金給与所得を有する個人納税者の場合、月次で事業者が累進課税率で個人所得税を源泉し、年末に事業者が12ヶ月分の平均所得を合算・再計算を行い、追加納付額または還付額が発生した場合は、事業者とその個人納税者間で精算を行う。
複数の事業者と労働契約を締結している場合は、月次で各事業者が累進課税率で個人所得税を算出するのみとし、年末に全所得を合算し、再度個人所得税を算出しない。
500万VND以上の単発的な所得を有している(労働契約を締結していない)個人納税者の場合、事業者は支払毎に10%の個人所得税を源泉する。
案1のデメリット:
・個人所得税は、全ての事業者からの年間合算所得に対して累進課税で算出されるべきものであるため、この方法は国際基準に適していない。
・個人所得税が源泉徴収されるのみの場合、ベトナムに居住し、国外でも所得が発生している外国人等に対して課税ができない。
案2:確定申告時の税額差額が30 万VND 未満の場合は還付及び追加納付をしない。
案2のデメリット:
・確定申告手続をそのまま継続して行うことで還付、追加納付または確定申告遅延による罰則、追徴課税による問題点を無くすことができない。
・確定申告期の税務局への負担があまり軽減されない。
顧客への感謝会を開催したり、テト等で記念品を渡す場合、顧客からインボイスが不要と言われば、会社はその日分をまとめて一つのインボイスを発行することができる。(個々の製品が200,000VND以上か200,000VND以下かは関係ない。)
以前までは2017年6月22日付ホーチミン市発行オフィシャルレター5852/CT-TTHTに基づき、200,000VND以下の記念品のみ、その日分をまとめて一つのインボイスにすることができた。
税務に関するリスクを減らす為、会社は具体的なスケジュールや計画を立て対応する必要がある。